2012-07-18

[ベナンニュースの試訳] 放棄されるゴドメイ立体交差の仕上げ工事

現場報告:ゴドメイ立体交差の仕上げの工事がいまだ完成していない。「どうして彼らは立体交差の足元をこんな風に放っておくのか分からない。」とエリックは怒りを込めてつぶやいた。

7/5木曜日の午後四時頃に「Atc Beko」の建物の階段に座っていた、土木工学の技術者エリックに出会った。この建物の扉は三年前の当時から閉まっている。エリックによれば、この場所の多くの利用者が立体交差の足元の状況について疑問を抱かずにいられないのだという。建設以前は商業の中心地として賑わっていたこの場所は、もし立体交差の模型に忠実であったならば、緑化スペースとして整備されるはずだった。しかし昨日の午後に訪れたその場所は、私たち取材グループの目には、打ち捨てられた場所のように映った。


コトヌーからアボメイ・カラビへ向かうと、草木の周りに赤い砂が積もっているのが遠くからでも目に入る。「Atc Beko」の建物の前には、雑草が生え、水たまりがあり、アスファルトの破片が散乱している。コトヌー-ウィダ方面の街灯の下には大きなレンガが積み重ねられている。ここでは整地が仕上げられていないように見える。そこかしこに緑色に淀んだ水のたまった穴が空いている。雑草の茂みには多くのものが捨てられている。舗装されていたコトヌー-アボメイ・カラビ間の旧道は未完成のままだ。舗装されていた道は剥がされて路肩に積み上げられている。幹線道路の危険を避けたい歩行者がごく稀にこの道を通るだけだ。アスファルトの破片と家庭のゴミが混じって積もり、場所によって不快な匂いのするところもある。海風が吹いているときは我慢できる匂いだが、そうでないときは下水のような匂いが漂っている。


工事の引渡しは一月に終了している
ゴドメイ立体交差の技術的な構造は以下の様に説明される。クラクションのような形(?)をした三方向の車両用連絡道路である。総延長は1400mで片側二車線である。道路幅の平均は33.6mである。費用総額は100億FCFAである。30ヶ月の工期が終了する前に、一月、正確には1/6に暫定的な工事の引渡しが工事調書の取り決め通りに行われた。計画責任者であるロシュ・セレスティン・ウンジョ、国会議員、運輸省大臣及び財務省大臣、アボメイ・カラビ市長、工事を実施した中国系民間企業「Crssg(China Railway Shisiju Group Corporation)」の代表の出席のもとにこの引渡しは行われた。この調書にはCrssgが引渡しから15日以内に実施するべき工事のリストを明示されている。工事の内容は特に工事による地盤沈下の改善、信号や街灯の配線のために空いたままの側溝を閉じること、工事で取り除いた縁石の再設置、ウィダ-コトヌー連絡路の歩道の整備などである。加えて、壊れている反射防止パレット(?)の交換、BEKOビルの前の未整備の道路の整備と工事で除去されたガードレールの再設置などがある。それに対してコトヌー-アボメイ・カラビ連絡路については、追加工事の契約に従って工事を実施中であると調書に記されている。緑化スペースも、コトヌー-アボメイ・カラビ間の旧道の再整備も何も実現されていないにもかかわらずである。調書のいくつかの によれば、工事による地盤沈下の改善、信号や街灯の配線のために空いたままの側溝を閉じる工事、BEKOビルの前の未整備の道路の整備は現状のまま進捗していないことが注記されている。調書には関係者による調査委員会が規定されているにもかかわらず、、、

Coup de coeur(?)
昨日、レンガが積み重なるウィダ-コトヌー連絡路で出会ったタクシー運転手のベオロ・セルジュさんと出会った。彼は「政府がきちんと整備されていない立体交差を注文してしまうとは全く信じられません。この街中にこんな醜いものがあるとは。」「街の景観を乱します。ここは大きな交差点で立体交差自体は良くできていますが、周辺の整備はこのように放置されている。それとも政府はしっかりした交渉をせずに契約を結んだのだろうか。」とフォン語で語った。コトヌー-アボメイ・カラビ間の旧道で出会った、最終学年になったばかりの学生であるミレイユとオドレイは「実際、未完成に終わっている部分は見栄えが悪いです。」と語った。更にセルジュさんは「空きスペースは整備されて、庭にするか大きな駐車場にするべきだ。」と主張している。彼の意見では、バイクのライダーにとっては幹線道路で自動車が走行している状態が危険であり、バイクなど地元の人のための通路(コトヌー-アボメイ・カラビ間の旧道のことをほのめかして述べている)が必要だという。最後にかれはこのように締めくくった。「政府がこれから数ヶ月何もしなければ、この空きスペースは泥棒たちの巣窟になるでしょうね。」

翻訳元;
---------------------------------------------------------------------------------
06/07/2012
サイト:La noubelle tribune
タイトル:Les travaux de finition de l’échangeur de Godomey abandonnés
URL:http://www.lanouvelletribune.info/index.php/actualite/une/11446-les-travaux-de-finition-de-l-echangeur-de-godomey-abandonnes
---------------------------------------------------------------------------------


感想:
コトヌーから西、北部をつなぐゴトメイの立体交差。数年間をかけて整備されたこの設備は規模も大きく非常に目立ち存在感のある建造物。中国政府の資金援助により建設されたそう。私がベナンにいたころも立体交差本体は機能していたので、周辺整備ができていないのは勿体無い。

2012-07-08

[ベナンニュースの試訳] 58の地域での電力導入に関する口頭質疑:政府の返答に対する国会議員の怒り

「エネルギー・石油と鉱物探査・水・代替エネルギー開発」省はSBEE(ベナン電力公社)の電力網への接続による58の地域での電力導入に関する口頭質疑及び討論に関して、昨日2012/07/05に国会に出席した。


ガストン・ヤルー議員によると、今回の質疑に関してソフィアットゥ・オニファデ大臣が国会での釈明を行った。彼女によると、ベナン政府は今回の計画に関して2008年2月に「Cedeao投資・開発銀行」及び「SBEE電力網への接続による58地域での電力化計画実現のための政府基金」の了承を得ている。そのための事前調査は入札募集の後にブルキナファソの「Ggyコンサルティング社」によって実施された。その結果として、263の地域で実現可能性の調査が実施され、その中で58の地域が今回の計画の恩恵を受けることとなった。ソフィアットゥ・オニファデ大臣は議員たちからの質問に対して、計画はコミューン長(県知事)及び郡長と村長に深く関係すると説明した。263の地域は、58の地域は行政の規定もしくはSBEEの電力網への距離を基準に採用されたことについて説明を受けた。入札募集の過程と必要機材の選定基準が全て説明され、更に大臣はその他8つの補欠となった地域のリストを読み上げた。率直な議論において、議員たちは政府が電力に関して地域を満足させるだけの能力がないことを表明した。ガストン・ヤルー議員は今回の質疑に関して、「現場では全く違う状況であるのにこのようなことが行われるのは残念です。既に規定されたことが達成されていないのに、補欠リストについて話すというのはどういことでしょう。」と発言した。彼はこの計画の具体的な実現の正確な日程について尋ねた。国民はこの計画にあたって電気メーターを手に入れるために大金を払ったが、不幸なことにそれらのメーターは十数年に渡って使われないままになっている。「政府の回答で評価できる点は全くない。先に工事を実施した企業が再び管理にもか関わっているのに、どうやって私たちは計画の内容を判断し始めることができるのか。コクモンルやイファンニで人々がランタンで生活を続けていくのは不可能である。」とルイス・ヴィヴァノは主張した。アフアンヴォエブラ議員も不服であることを表明した。この計画の本当の総額はいくらなのか、というのも大臣の回答では重要な数値のデータが全く抜けていた。出席者である調印者及びその他の議員はこの件に関する調査委員会の設立を要求した。
トビアス・ニャスヌ・ルフィノ

翻訳元:
---------------------------------------------------------
06/07/2012
サイト:QUOTIDIEN LE MATINAL 
タイトル: Question orale sur Projet d’électrification de 58 localités:Les députés s’indignent de la réponse du gouvernement
URL: http://www.quotidienlematinal.info/?Question-orale-sur-Projet-d
---------------------------------------------------------
誤訳が大いにありえるので、ご承知ください。


感想:
ベナンには電気の通っていない地域がたくさんある。そして全ての電力はガーナからの輸入に頼っているという。

2012-07-04

[ベナンニュースの試訳] コトヌーで洪水:抵抗むなしく悪い状況が続く

洪水の問題は解決できない厄介な問題となっている。コトヌー市当局による数々の対策にも関わらず、抜本的解決は遅々として進まない。こうした状況下で、住民は毎年水の脅威にさらされている。


コトヌー市当局は毎年雨季になると、数年前より開始された「3ci(コトヌー対洪水キャンペーン)」プログラムによって洪水への対策を講じてきた。それによりコトヌー市内の徹底的な側溝の浚渫やその他の下水設備の整備工事が行われてきた。市当局は毎年のこの雨が引き起こす災害を見越して素早い対応をしたが、今年もやはり不十分な結果となった。水の猛威は住居に侵入していくつかの幹線道路をも水浸しにした。今年2012年の最初の雨は市民を再び悪夢に陥れた。落胆した女性たちは「市役所や政府のかた助けて下さい。」と悲鳴をあげている。セント・リタのある区画では、見渡す限りの「沼」が更に広がっている。路面は常に水浸しで、路上の利用者と彼らの所有物は大きな被害を被っている。この区画では浚渫と定期的な保守が行われているが、水は毎年その猛威をふるっている。毎雨季ごとに大規模な水没があり、適切な解決策はまだ見つかっていないと言わざるをえない。アグラ・ゴドメイでも同じように毎年の水没の状況が見られる。今年の雨のペースは早く、以前の最悪のシナリオが再び起こるかもしれない。アヴォトゥルなどの沼地を除いたコトヌー市内での同様の例としてヒンデ、ラジ、その他の地区があり、自然の大きな力を見せつけ「3Ci」プログラムの限界を示している。集中的な出資にもかかわらず多くの対策の効果が現れず、市当局はコトヌー市の正常化のために数十億フランの投資が必要であるとしている。一方では大規模な建造物が水の流れる道の周辺に建設されて事態を複雑にしている。解決は難しく政府の首尾一貫した取り組みが必要不可欠である。望むべくは、市当局と政府による対策の相乗効果と技術的な裏付けのある基盤の導入がなされることを願う。

翻訳元:
---------------------------------------------------------
28/06/2012
サイト:QUOTIDIEN LE MATINAL
タイトル:Inondations à Cotonou :Des efforts, mais le mal persiste
URL:http://www.quotidienlematinal.info/?Inondations-a-Cotonou-Des-efforts
---------------------------------------------------------
誤訳あるかもしれないですが、ご了承ください。

説明と感想:
コトヌーという街は海とラグーンに挟まれ中央には海とラグーンを結ぶ水道がある。場所によっては海抜0m以下ということもあるそうで非常に水はけが悪い。五月頃から本格化する雨季には、頻繁にスコールが降るため、区画によっては道や家が長期に渡って浸水することもある。

2012-07-03

ベナンから日本に帰国 このブログは

一年十ヶ月過ごしたベナンのコトヌー市を離れ、六月下旬に日本に帰ってきました。
在ベナン邦人というのはおらく100人にも満たない数で、そこで暮らした様子を日本語で記すだけでも何がしかの発信になるのではないかと思い、このブログをつけていました。

今は日本に住む日本人となり、私の日常とその気づきから発信するべきものは当面なさそうです。が、以下のような内容をこれから少し書いてゆこうと思います。

*逆カルチャーショックの様子
*二つの国の素朴な比較
*ベナンのニュースのつたない翻訳

2012年7月

2012-05-14

スラム街のこれから Placodji

コトヌー市はラグーンの海への出口によって二つに分かれている。そのラグーンの出口付近の西岸から海岸に挟まれた地帯はplacodji(プラコジ)地区と呼ばれる。ここはコトヌーでも有数のスラム街と言われており、飛行機からもしくはラグーンにかかる橋からも水辺に面して広がる掘立小屋の区画が目に入る。ほとんどの住人は無許可でこの地区に小屋を建て住みついている。警察の手も入りにくいことから、犯罪者の逃げ場、隠れ場としても機能しているらしく、治安のコントロールができない地区として危険視されている。JICA関係者には恒常的に立ち入り禁止地域に指定されているため、私は実際に中に足を踏み入れることはできない。 この地区は私の活動するコトヌー零細漁港から数百メートルの近さにあり、実は漁港にいる漁師や魚の仲買人にはこの地区に住みついている人も多くいる。
以下は私の同僚が物見に出掛けていって得た情報である。彼によれば、先週から政府によってこの地区の岸辺付近の住居の取り壊しが始まった。波打ち際すれすれまで建てられていた小屋が重機によって瓦礫にされた景色が、二面の岸辺沿いに続いているという。

これは彼がプラコジ地区の一番端の河口側から撮影した写真だそうで、瓦礫の広がっている様子が見える。先週取り壊しが始まってのち、知り合いの仲買人が住む場所がなくなって困っているという嘆きも聞いたし、三日間に渡って抗議のデモ行進が漁港内を通りすぎていった。しかしながら、不法に住みついているといことや治安の悪さから、外部者にとっては壊されて当然という雰囲気があるようだ。(以下、デモの音源。コトヌーであまり聞いたことのないリズムでした。)

先週の取り壊しが行われた経緯については定かな情報を見つけていないが、3月にはやはりコトヌー有数の「スラム街」であるzongo(ゾンゴ)地区も取り壊され平地にされており、これはベナンの報道機関によると、コトヌー市当局が市の景観美化と魅力向上のために取り壊しを行ったとのこと。今回の場合、一説には漁港とプラコジ地区の間にある高級ホテルには国の資金が投入されているので、景観の改善やイメージ向上のためにも取り壊しが急いで行われたとも。
壊されてこれからどうなるのか知りたい。協力隊を終えてからこの地区に立ち入ることが今後あるかないか、今はよく分からないけれど。
 
Blogger にログイン中です;。